妊娠糖尿病は、それまで糖尿病の症状がなかった人が、妊娠をきっかけに発症するものです。胎盤から出るホルモンは血糖を上げる働きを持っていますので、糖尿病の素質を持っている人が妊娠した場合血糖の上がりすぎを抑えきれず糖尿病になってしまうのです。

妊娠糖尿病になると、妊娠中毒症や羊水過多症、感染症などを引き起こしやすくなります。また、胎児への影響も心配されます。お母さんの血糖値が高いと、胎児も高血糖の状態となり、巨大児や奇形児が生まれる可能性につながります。巨大児になると難産になったり、帝王切開になることがあります。
妊娠糖尿病になった妊婦は、出産後は正常に戻るとはいえ、約60%以上の確率で約20年後に真の糖尿病を発症するとも言われています。分娩後も定期的な糖尿病の検査が大切です。

家族に糖尿病の患者さんがいる人、前回の妊娠の際に尿に糖が出た人、原因不明の流産や死産の経験がある人、巨大児(4kg以上の赤ちゃん)を出産した人などは事前に主治医に相談されることをおすすめします。
妊娠糖尿病と診断された場合の注意点は、食事療法と運動療法です。適切なカロリーの食事を摂る、食後の急激な血糖値の上昇をなるべく避けるために、1日の食事を通常6回位に分けて取る、毎日欠かさず適度な運動を継続するなどなどの工夫を行い、血糖値を正常に保つよう調整することが大切です。食事療法だけで血糖値が正常にならなければインスリン療法が必要になる場合もあります。
当院では、妊娠初期に血糖測定、妊娠中期に糖負荷試験(糖水を飲んでいただき、その後の血糖の上がりぐあいを検査する試験)を行い妊娠糖尿病の発見に努めています。妊娠糖尿病の初期段階の診察から分娩後の糖尿病検査に至るまでトータルでバックアップしてまいります。
月経前症候群

月経前症候群は生理の1〜2週間位前になるとイライラする、怒りっぽくなる、疲れやすい、憂うつになる、だるくなる、むくみが出るなどの症状が現れます。この病気は、生理が始まると軽くなるか、なくなります。症状としてはこのほかに下腹部膨満感や頭痛、乳房痛、腰痛、体重増加、脚が重い、眠れない、集中力がないなどの身体的、精神的症状などが現れます。排卵期や生理の終わりがけにあることもあります。
原因として女性ホルモンのバランスの崩れや、脳の中で分泌されるベータエンドルフィン、セロトニンという物質が月経前に急激に低下することなど、その他多くの原因が考えられています。
治療法としては、低蛋白、高炭水化物の食事や、適度な運動、アロマ療法などの民間療法をはじめ、ビタミン、カルシウム、マグネシウム類および抗うつ薬、精神安定剤、漢方の服用などの薬物療法を施します。
まず、生理前は睡眠をよく取る、体を冷やさないようにする、栄養のバランスを考えて食事を取るなど、毎日の生活パターンを見直すことから始めてみて下さい。

月経困難症

月経開始直前から月経時に起こる下腹部痛、腰痛やはきけ、頭痛などの症状が繰り返される状態を指します。 ひどい人になると痛くて学校にも会社にも行けないといったレベルの人までいます。最初は、けいれんするような痛みが下腹部を中心に起こりますが、やがてその痛みは、腰や大腿部にまで拡がってきます。また、下腹部膨満感、下痢または便秘、食欲不振、 耳鳴り、倦怠感などの症状も起こってきます。
月経困難症には、骨盤内や子宮自体に何も病変が認められない原発性月経困難症と、骨盤内や子宮自体に何らかの病変が認められる続発性月経困難症があります。
原発性月経困難症は初経後から20歳前後の若年者に多く,思春期の月経困難症のほとんどが原発性月経困難症です。原因としては、子宮発育不全,内分泌失調,自律神経失調,子宮血管攣縮さらに心理的・精神的異常などがあげられます。
一方、続発性月経困難症は子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などの疾患が関連したり、子宮内に挿入された避妊リングなどが原因の場合もあります。
月経前緊張症や月経困難症の方の中には東洋医学的に気(元気や気力などの元となるもの)や血(現代の血液とほぼ同じ)のめぐりが悪い方が多いようです。これらの流れをよくする漢方薬を使うことで時として劇的によくなる場合があります。
当院では、月経前症候群、月経困難症の診察からアフターケアに至るまで、専門の医師がトータルでバックアップしてまいります。

性病・性行為感染症(STD)とは、文字通り性行為で感染する病気のことです。代表的なものとしては、梅毒、淋病、クラミジア感染症、尖形コンジローマ、毛ジラミ、ヘルペス、エイズなどがあります。

梅毒

梅毒は慢性の感染性の性病です。性交時に皮膚,粘膜から感染し,局所からやがては血液の流れによって全身に広がり臓器や組織を侵すようになる病気です。
初期には感染した部位(性器)に小豆大の赤い硬いしこりのようなものができる程度で、痛みなど症状はまったくありません。その後、股の付け根のリンパ節が腫れたりしますが、自然に消失します。しかし、血液中に病原体が散布される為、徐々に全身的な症状が出没するようになります。
この段階になると、皮膚に色々な発疹や赤い斑点(梅毒斑)が出て、神経炎や血管炎を起こしたりします。これも痒み、痛みなどないのですが、やがては臓器に腫瘍が出来たり、壊死に至ります。また、脳や脊髄を侵して、痴呆や感情障害などの麻痺症状をあらわします。これが、脳梅と呼ばれるものです。
治療はペニシリンを中心とした抗生物質を使用しますが、治療期間は病気の進行程度により変わります。いずれにせよ早期に治療することが重要です。
梅毒は母子感染を引き起こす可能性があり、死産、早産を起こしてしまうことがありますので注意が必要です。

淋病

淋菌が尿道や頚管に生着し、尿道炎を起こします。排尿時に激しい痛み、灼熱感を伴い、尿道より白色の分泌物が出ます。男性の場合、放置すれば前立腺や副睾丸に影響を及ぼし、女性は卵管炎、骨盤腹膜炎ともなります。
淋菌は外気に弱い菌ですからタオルや風呂では感染しません。
また、女性の場合、比較的症状が軽いため気付かずに見過ごされていることがあります。最近は多剤耐性淋菌(多くの抗生剤に抵抗力を持った淋菌)が増えています。カゼなどの時にもらって残った抗生剤などで治療し、治ったつもりになっていると大変なことになるかもしれません。
淋病はクラミジア感染症と合併感染することが多いため、とにかく早期に治療することが重要です。

クラミジア感染症

性病・性感染症の中で最も流行しており、全国で約100万人以上の感染者がいると推定されています。最近、特に若い女性に急増しており、感染していても女性の80%、男性の50%が無症状なので、そのほとんどが気がつかないうちに次々と人に移しているわけです。
この病気は、クラミジアトラコマチスという病原体による尿道炎や子宮頚管炎ですが、症状は排尿痛、尿道や子宮頚管からの分泌物ですが、特に女性の場合はおりものを気にしなければ無症状となります。
放置すると、男性は非淋菌性尿道炎や精巣上体炎を起こします。また、女性は卵管炎さらには腹膜炎を起こし、子宮外妊娠や不妊症、たびたび起きる腹痛の原因となることがあります。
妊婦では、流産・早産の誘因となったり出産時の産道感染により新生児が結膜炎や肺炎を起こします。クラミジアにより子宮の出口の所に慢性の炎症があると、それがない人に比べてエイズにかかり易くなると言われています。現在のクラミジア患者の急増は将来エイズ患者の急増につながると心配されています。
治療としては、マクロライド系、テトラサイクリン系、他の抗生物質が有効です。

その他、性器ヘルペス、毛ジラミ、尖形コンジローマなどの性病・性行為感染症について当院では治療を行っております。性病についてはどうしても恥ずかしがる気持が先に立ち、診療をためらいがちです。恥ずかしがらずに遠慮なくご相談下さい。

更年期とは「卵巣の機能が衰え始め、最終的にその機能が停止する時期」で、「閉経する時期」あるいは「妊娠可能な期間を終える時期」とも言えます。
その更年期に差しかかり様々な特有の症状が現れることを「更年期障害」と呼びます。卵巣の機能が衰えてくると卵巣から分泌される女性ホルモン、特に卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量が低下します。この卵胞ホルモンの低下が脳の中の自律神経中枢の働きを失調させます。
具体的に更年期障害の症状として現れるものとしては次のようなものがあります。

不定愁訴(ふていしゅうそ)
のぼせ、ほてり、息切れ、動悸、めまい、頭重、頭痛、イライラ、疲労感、不眠、頻尿、尿失禁、寝付きが悪い、眠りが浅いなど漠然とした不快感を伴う自覚症状。

骨粗鬆症
長年の生活習慣などにより骨がスカスカになって弱くなり、次第に腰や背中が痛くなったり、曲がったりする。ひどくなると骨折を起こして寝たきりの原因にもなる病気。発病は老人になってからですが、そのスタートは更年期からです。

高脂血症
動脈硬化や、高血圧、心筋梗塞、脳卒中などの病気の元となります。更年期以後にコレステロールが上がることがよくありますので血液検査を受けられることをおすすめします。

心身機能、脳機能の低下
自律神経失調症や物忘れ、うつ状態の出現など。

更年期障害の治療法として大きく分けて心理療法とホルモン補充療法、抗うつ剤、抗不安剤、漢方薬などの薬物療法があります。
当院では、西洋医学と東洋医学(漢方・鍼灸)の互いの利点を活かしつつ、トータルで更年期障害の治療に当たっております。どんな些細なことでも遠慮なくご相談下さい。



医療法人養真堂 片瀬クリニック

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