| 性病・性行為感染症(STD)とは、文字通
り性行為で感染する病気のことです。代表的なものとしては、梅毒、淋病、クラミジア感染症、尖形コンジローマ、毛ジラミ、ヘルペス、エイズなどがあります。
梅毒
梅毒は慢性の感染性の性病です。性交時に皮膚,粘膜から感染し,局所からやがては血液の流れによって全身に広がり臓器や組織を侵すようになる病気です。
初期には感染した部位(性器)に小豆大の赤い硬いしこりのようなものができる程度で、痛みなど症状はまったくありません。その後、股の付け根のリンパ節が腫れたりしますが、自然に消失します。しかし、血液中に病原体が散布される為、徐々に全身的な症状が出没するようになります。
この段階になると、皮膚に色々な発疹や赤い斑点(梅毒斑)が出て、神経炎や血管炎を起こしたりします。これも痒み、痛みなどないのですが、やがては臓器に腫瘍が出来たり、壊死に至ります。また、脳や脊髄を侵して、痴呆や感情障害などの麻痺症状をあらわします。これが、脳梅と呼ばれるものです。
治療はペニシリンを中心とした抗生物質を使用しますが、治療期間は病気の進行程度により変わります。いずれにせよ早期に治療することが重要です。
梅毒は母子感染を引き起こす可能性があり、死産、早産を起こしてしまうことがありますので注意が必要です。
淋病
淋菌が尿道や頚管に生着し、尿道炎を起こします。排尿時に激しい痛み、灼熱感を伴い、尿道より白色の分泌物が出ます。男性の場合、放置すれば前立腺や副睾丸に影響を及ぼし、女性は卵管炎、骨盤腹膜炎ともなります。
淋菌は外気に弱い菌ですからタオルや風呂では感染しません。
また、女性の場合、比較的症状が軽いため気付かずに見過ごされていることがあります。最近は多剤耐性淋菌(多くの抗生剤に抵抗力を持った淋菌)が増えています。カゼなどの時にもらって残った抗生剤などで治療し、治ったつもりになっていると大変なことになるかもしれません。
淋病はクラミジア感染症と合併感染することが多いため、とにかく早期に治療することが重要です。
クラミジア感染症
性病・性感染症の中で最も流行しており、全国で約100万人以上の感染者がいると推定されています。最近、特に若い女性に急増しており、感染していても女性の80%、男性の50%が無症状なので、そのほとんどが気がつかないうちに次々と人に移しているわけです。
この病気は、クラミジアトラコマチスという病原体による尿道炎や子宮頚管炎ですが、症状は排尿痛、尿道や子宮頚管からの分泌物ですが、特に女性の場合はおりものを気にしなければ無症状となります。
放置すると、男性は非淋菌性尿道炎や精巣上体炎を起こします。また、女性は卵管炎さらには腹膜炎を起こし、子宮外妊娠や不妊症、たびたび起きる腹痛の原因となることがあります。
妊婦では、流産・早産の誘因となったり出産時の産道感染により新生児が結膜炎や肺炎を起こします。クラミジアにより子宮の出口の所に慢性の炎症があると、それがない人に比べてエイズにかかり易くなると言われています。現在のクラミジア患者の急増は将来エイズ患者の急増につながると心配されています。
治療としては、マクロライド系、テトラサイクリン系、他の抗生物質が有効です。
その他、性器ヘルペス、毛ジラミ、尖形コンジローマなどの性病・性行為感染症について当院では治療を行っております。性病についてはどうしても恥ずかしがる気持が先に立ち、診療をためらいがちです。恥ずかしがらずに遠慮なくご相談下さい。
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